labol(ラボル)は、東証プライム上場の株式会社セレスの子会社、株式会社ラボルが運営する請求書買取サービス(2者間ファクタリング)です。1万円から、手数料は一律10%、Web完結で審査後最短30分の振込、という分かりやすい条件が特徴です。フリーランス・個人事業主向けとして案内されていますが、法人も利用できます。
このページでは、2026年9月に公式サイトで確認した条件と、前回確認時から変わった点をまとめています。同社の別サービス「ラボル カード払い」についても触れます。
ラボルはどんな会社か
- 社名:株式会社ラボル(株式会社セレスの子会社)
- 代表者:代表取締役CEO 建部 大
- 設立:2021年12月1日
- 所在地:東京都渋谷区道玄坂1-20-8 寿パークビル7F
- 資本金:8億6,300万円(2025年12月31日現在、資本準備金含む)
- 事業内容:金融サービス事業、メディア事業
問い合わせは公式サイト右下のチャットが案内されています。電話番号や受付時間の記載は公式トップにありません。
条件
- 対象:フリーランス・個人事業主・法人。FAQの「法人でも利用できますか?」には「ご利用いただけます。個人事業主として登録後、法人化された場合も継続してご利用いただけます」とあり、利用規約の利用条件も「日本国籍を有する満18歳以上の国内居住者又は日本国内に本店を有する法人」です
- 買い取るのは「法人が取引先となる請求書」のみ(個人間取引の請求書は不可)。海外企業も日本法人であれば可
- 買取額:1万円から。請求書の一部だけを買取申請することも可能。全利用者に共通する上限額は公表されておらず、利用者ごとに「買取上限額」が設定されます(後述)
- 手数料:一律で買取額の10%。買取代金を受け取るときの振込手数料はラボルの負担と利用規約に明記。ただし取引先から入金を受けたあとラボルへ支払うときの振込手数料は利用者負担とFAQに記載
- 速さ:「審査後、最短30分でお振込み」。振込は銀行の営業時間に左右されず24時間365日対応。ただし公式サイトの注記に「審査が完了した場合の振込対応時間です。審査の実施は24時間365日行っているものではございません」とあり、審査そのものは24時間365日行われているわけではありません。別の箇所では「審査状況や申込時間帯によりご希望に添えない場合があります」とも書かれています
- 契約方式:2者間のみ。取引先への連絡は原則なし。ただし「ラボルへの振込が遅れる場合には、取引先に連絡することがある」とFAQに明記
- Web完結・面談不要
- 審査:信用情報機関に照会しない独自審査。融資やカードの審査に落ちた人でも利用可、と記載
- 取引先が倒産した場合:「請求書買取金額の返還を求めることはない」(償還請求権なし)
- 独立直後・新規の取引先・零細企業との取引でも利用可、と記載
必要書類と流れ
- 無料会員登録(氏名・メールアドレス、本人確認書類の提出)
- 買取申請(請求書と、取引を示すエビデンス=取引先とのメール等を提出し、調達したい金額を入力)
- 審査・入金(審査通過後、登録口座へ即時振込)
- 支払期日に取引先から入金を受け取る
- 申請した金額をラボルの指定口座へ支払う(このときの振込手数料は利用者の負担です)
決算書・契約書は原則不要ですが、登録・申請内容によっては審査の結果、提出を求められることがあります。
買取上限額は利用者ごとに決まる
「1万円から」という下限は公表されていますが、上限は利用者ごとに違います。FAQには次のように書かれています。
- 「買取上限額の範囲で1万円からご利用いただけます。買取上限額はご登録の内容によって決定し、ご利用実績や、アンケートや追加の書類提出をする『増額タスク』によって上がっていきます」
- 買取上限額=一度に申請できる最大の金額。「独自の審査基準によって計算しており、ご利用状況などによって変動いたします」
- 申請可能額=買取上限額から、現在買い取られている分を差し引いた金額
- 上限が上がる条件は、期限内の支払い、一定の利用実績、増額タスク(アンケート回答、源泉徴収票・確定申告書・通帳などの提出)。ただし「上限額の変更は、すべてのお客様に適用されるものではなく、条件により異なります」との注記あり
つまり、登録した直後に希望額を全部申請できるとは限りません。まとまった額が必要な場合は、登録して自分の買取上限額を確認してから予定を立ててください。
利用規約で確認しておきたい条項
法人が使う場合は、代表者個人の連帯保証が条件
利用規約には、申込者が法人の場合、その法人の代表者が、回収金の引渡(支払)債務・買取対象債権の買戻代金支払債務など法人がラボルに負う一切の債務について、法人と連帯して保証し、所定の保証書を差し入れることを買取承諾の条件とする、と書かれています。「保証書を差し入れた場合でも、当社が買取り承諾することを義務付けられるものではありません」との注記もあります。
個人事業主として使う分にはこの条項は関係ありませんが、法人で使う場合は、代表者個人が保証人になる前提だということになります。
買戻義務と遅延損害金
取引先が倒産した場合に買取金額の返還を求めないことは、FAQに明記されています。これとは別に、利用規約の第19条には、利用者が確約した事項が真実でなかった場合や遵守事項に違反した場合、ラボルが請求すればその債権を額面金額で買い戻す義務が定められています。第20条には損害賠償義務、第10条には支払いが遅れた場合の年率14.6%の遅延損害金の定めがあります。
取引先が払えなかったときの話と、利用者側に違反があったときの話は分けて書かれています。
手数料10%をどう見るか
一律10%は、他社の「1%〜」「2%〜」と比べると高く見えますが、他社の下限は大口・信用力の高い売掛先に適用される数字で、少額・個人事業主の案件では10%前後になることは珍しくありません(例:アクセルファクターの公式表では100万円未満の2社間が4.5〜12.0%)。少額で手数料が事前に確定している点は、見積もりを取る前に手取りが計算できるという意味で分かりやすい条件です。
ただし、手数料は一律なので、支払期日までの日数が短い請求書でも10%は変わりません。期日まで30日の請求書でも、5日の請求書でも、負担する金額は買取額の10%です。早められる日数が短いほど、同じ負担で得られる時間は短くなります。短期のつなぎとして1回使うか、毎月使い続けるかで負担は大きく変わります。
ラボル カード払い(別サービス)
同社は「ラボル カード払い」という別サービスも提供しています。銀行振込しかできない支払い(家賃・経費など)を、ラボルが立替払いし、利用者は手持ちのクレジットカードで決済する仕組みです。カードの引き落とし日まで最長60日支払いを先延ばしできます。
- 手数料:申請額の3〜3.5%(税込。Visa・Mastercard 3%、JCB 3.5%)。11,000円未満は一律360円
- 上限:カードの枠内であれば上限なし。1円から
- 最短60分で立替払い。土日祝も審査・入金可
- 本人宛の振込や、借金の返済など金融機関への振込には使えない
請求書買取とは仕組みが違います(売掛金の売却ではなく、支払いの立替)。用途に応じて使い分ける前提のサービスです。
前回確認時から変わった点
前回確認:2024年の当サイト旧記事(確認日の記載なし)/今回確認:2026年9月23日
サービス側の変更と、旧記事で拾えていなかった条件を今回確認したものの両方を挙げています。
- 入金までの速さ:旧記事は「最短60分」。現行のサービスサイトは「審査後 最短30分」です。ただし会社サイト(labol.co.jp/corp/)の事業内容欄は現在も「最短60分で資金調達を実現」となっていて、公式サイト内で表記が一致していません
- 対象:旧記事はフリーランス・個人事業主向けとしていましたが、FAQと利用規約を確認すると法人も利用できます。サービスが新しく法人対応したわけではなく、同社のテックブログによれば法人の請求書買取機能は2022年3月にリリースされています
- 「ラボル カード払い」は旧記事で触れていなかったため今回追加しました。こちらも新しいサービスではなく、同ブログによれば2022年12月の提供開始(法人向けは2023年1月)です
- 買取額の下限(1万円〜)、手数料(一律10%)、設立(2021年12月)は引き続き確認できます
- 買取上限額が利用者ごとに設定される仕組み、ラボルへ支払う際の振込手数料が利用者負担であること、法人利用時の代表者連帯保証は、いずれも旧記事に書いていなかった条件です
- 資本金は8億6,300万円(2025年12月31日現在)
向いている人・向かない人
向いているのは、個人事業主・フリーランスで、少額(数万円〜数十万円)の請求書を急いで現金化したい人、見積もりのやり取りなしで手取りを事前に計算したい人、決算書や契約書を用意したくない人です。
向かないのは、取引先が個人の人、3社間で手数料を下げたい人、大口で率の交渉をしたい人です。法人で使う場合は、代表者個人の連帯保証が買取承諾の条件になる点(後述)を確認してから申し込んでください。
申し込む前に確認すること
- 公式サイトで最新の条件を見る(このページの内容は2026年9月23日時点)
- 取引先から入金を受けた後、ラボルへ支払う期限と、遅れた場合に取引先へ連絡が行く条件を確認する(このときの振込手数料は利用者負担です)
- 自分の買取上限額がいくらかを、登録後に確認する
- 期日までの日数が短い請求書でも手数料は一律10%。負担する金額と、早められる日数を並べて判断する
- 「ラボル カード払い」と「請求書買取」は別サービス。申し込む側を間違えない