PayTech(ペイテック)は、株式会社T-Riseが運営する請求書買取サービスです。最短60分で現金化、スマホ完結、取引先への通知なしを掲げています。
このページでは、2026年10月に公式サイトで確認できたことをまとめています。先に書いておくと、このサービスは公開されている情報が多くありません。手数料の料率、償還請求権の有無、債権譲渡登記の扱い、利用規約は、公式サイトから確認できませんでした。確認できたことと、確認できなかったことを分けて整理します。
PayTechとは。運営会社とサービスの概要
公式サイトのトップページにある会社概要欄の記載は次のとおりです。
- サイト名:PayTech(ペイテック)
- 運営会社:株式会社T-Rise
- 所在地:東京都千代田区神田須田町一丁目7番8号 VORT秋葉原IV 2F
- 電話番号:03-6802-4066
- 営業時間:9:00〜18:00
- 定休日:土日・祝日
設立年、資本金、代表者名の記載はありません。独立した会社概要ページはなく、この欄とプライバシーポリシーの問い合わせ窓口に同じ情報が載っています。
国税庁の法人番号公表サイトで照らすと、株式会社T‐Rise(法人番号 5030001166114)の本店所在地は公式サイトの所在地と一致します。同サイトの記録では、法人番号の指定は令和7年4月22日で、令和7年12月25日に埼玉県越谷市から現在の所在地へ本店を移しています。法人番号公表サイトで分かるのは商号・所在地・法人番号と変更履歴までで、設立年月日や事業の実績は分かりません。
サービスの特徴として挙げられているのは、最短60分での着金、スマホ完結・来店不要、全国対応、取引先への通知なし、申込から契約までオンライン完結です。電子契約にはクラウドサインを使っています。公式サイトはトップ、お問い合わせ、プライバシーポリシーの3ページ構成で、サイトマップに載っているのもこの3つです。
手数料はいくらか。3種類の数字を分けて読む
手数料の上限・下限は公表されていません。公式サイトの説明は「ご利用手数料は業界最安水準の手数料率を実現」「業界最安の手数料率を実現」という表現で、具体的な数値はありません。よくあるご質問にも手数料の項目はありません。
そのうえで、サイト上に数字が3種類あります。意味が違うので混ぜないでください。
| 数字 | 何か |
|---|---|
| 6%・3% | 公式サイトの「お客様の声」に載っている個別の事例 |
| 1%・5%・7%・9%・11% | サイトのシミュレーターが表示しうる概算値(表示の仕組みから読み取ったもの) |
| 実際の契約手数料 | 審査と見積もりで決まる。公開情報からは範囲を確定できない |
公式サイトに載っている2件の事例
| 掲載事例 | 手数料 | 資金調達金額 |
|---|---|---|
| 大阪府・30代のケース | 6% | 約370万円 |
| 東京都・40代のケース | 3% | 約840万円 |
公式サイトの「お客様の声」には、手数料6%と3%の事例が紹介されています。ただし、いずれも同社が掲載した個別事例であり、当サイトが取引内容や実績を独立に確認したものではありません。すべての申込者に適用される手数料率や、平均手数料を示す数字でもありません。実際の手数料と別途費用は、契約前の見積もりで確認する必要があります。
シミュレーターが出す「概算手数料」の仕組み
トップページに買取価格のシミュレーターがあり、「概算手数料◯%〜」と表示されます。この表示がどう計算されているかを、サイトの表示ロジックから調べました。公式サイトが手数料として公表している数値ではありません。
概算値は、次の3つの選択肢に設定された数を足して出しています。
| 選択項目 | 設定されている数 |
|---|---|
| 売掛先の企業規模 | 上場企業 1/非上場企業 3/国・自治体 1/不明 5 |
| 売掛先との取引回数 | 初回取引 3/継続取引 1 |
| 売掛先との契約書の有無 | 有り 1/無し 3 |
3つの合計が表示されますが、3つとも1になる場合だけ1に補正されます。この結果、表示されうる値は1%・5%・7%・9%・11%の5通りだけです。都道府県、売掛先の資本金、業歴、利用回数も入力しますが、これらは概算手数料の計算には使われていません。
読み取れるのは「上場企業または国・自治体が売掛先で、継続取引があり、契約書もある」場合に最も低く表示される、という傾向だけです。これは表示上の目安で、契約手数料ではありません。
買取金額は原則10万円〜5,000万円
よくあるご質問の「申込金額に上限、限度額はありますか?」に対して、「売掛先の状況に応じて変わりますが、原則10万〜最高で5000万円までの金額となっています」と回答されています。下限10万円は、1万円から買い取る会社と比べると高めです。少額の請求書を資金化したい場合は、ほかの選択肢も見たほうがよいでしょう。
最短60分入金・最短30分審査の条件
公式サイトの表記は次のように分かれています。
- 最短60分:現金化(着金)まで。「お申し込み後、必要な書類などが揃いスムーズに進んだ場合」という条件付きで説明されています
- 最短30分:審査完了まで
どちらも同社が公式サイトで示している最短値で、当サイトが実際の所要時間を確かめたものではありません。審査の通過率については、公式サイトに数字の記載はありません(後述の「資金調達成功率」は通過率ではありません)。営業時間は平日9:00〜18:00で土日祝は休みなので、土日に申し込んだ場合にどうなるかは公式サイトに記載がありません。急ぐ場合は、申込時に自分の案件で何時までかかるかを確認してください。
申込時の必要書類4点
- 身分証明書(顔写真付きの運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 入金出金が確認できる通帳コピー(直近3か月分。表紙も必要)
- 請求書・注文書の画像データまたはPDFデータ
- 仕事内容がわかる成因証書(契約書、発注書、見積書など)
注文書でも申し込める点と、成因証書が別に必要な点が特徴です。追加書類の有無については記載がありません。
2社間・3社間と、他社との並行利用
2社間と3社間の両方に対応しています。よくあるご質問では、「二社間契約のファクタリング方法であれば、取引先や銀行に知られずに手続きすることが可能になります」と説明されています。
利用の流れは、申込 → 審査・現金化 → 取引先から売掛金を回収したら支払期日までに同社指定の口座へ振込、という2社間の形です。送金が遅れた場合の扱いや遅延損害金の定めは、公開情報からは確認できませんでした。
他社との関係についても回答があります。「未利用の売掛債権がございましたら、平行して当社をご利用することもできます」とされています。すでに他社とファクタリング契約をしていても、まだ売却していない別の売掛債権があれば使えるという意味です。すでに他社へ売却した債権を、重ねて売却できるという意味ではありません。同じ債権の二重譲渡は、重大な契約上・法律上の問題につながるおそれがあります。
このほか、銀行融資の審査に落ちた場合についても「売掛金の売買契約になりますので問題なくご契約することができます」と回答されていますが、これは融資とファクタリングの性質の違いを説明したもので、審査に通ることを約束する記載ではありません。
償還請求権・債権譲渡登記・利用規約は確認できなかった
ここが、このサービスについて当サイトが書ける範囲の限界です。
| 項目 | 確認状況 |
|---|---|
| 利用規約 | 公開ページを確認できない。プライバシーポリシー第3条に「利用規約に違反したユーザー」という文言はあるが、規約そのものが見当たらない |
| 償還請求権(ノンリコースかどうか) | 記載を確認できない |
| 債権譲渡登記の要否 | 記載を確認できない |
| 手数料以外の費用 | 記載を確認できない |
| 買戻しや、売掛先が払わなかったときの責任 | 記載を確認できない |
これらは「条件が不利である」という意味ではありません。公開されている情報からは分からない、ということです。償還請求権についても、あるともないとも判断できません。
申し込む場合は、契約前に規約と契約書を取り寄せて、売掛先が払わなかったときに自分が負担するのかを確認してください。このとき、通常の不払いによる責任と、申告内容に誤りがあった場合などの契約違反による責任は別のものです。分けて確認してください。当サイトの偽装ファクタリングと貸金業の線引きに、契約書で見る項目をまとめています。
「資金調達成功率98.0%〜99.0%」という表示について
シミュレーターの結果画面に「資金調達成功率 98.0%〜99.0%」と表示されます。対象件数も集計期間も算出方法も書かれていないので、当初は根拠の分からない数字として扱っていました。ただし、表示の仕組みを調べたところ、これは実績を集計した数字ではありませんでした。
98.0〜99.0%はHTMLに書かれた初期値です。シミュレーターを実行すると、この欄は概算手数料を100から引いた割合に書き換えられます。概算手数料が7%と出れば「資金調達成功率」の欄は93%になり、1%なら99%、11%なら89%になります。
つまりこの数字は、額面に対して手元に残る割合を示しているだけで、審査の通過率や契約の成立率ではありません。「審査通過率98%」などと読み替えないでください。当サイトでは、申し込みの判断材料としては扱いません。
同様に、「業界最安水準」「業界最安の手数料率」「業界最速級」という表現も使われていますが、比較の対象や時点は示されていません。
契約前に確認すること
- 手数料の率と、口座に入る金額。公表されていないので、見積もりで実額を確認します。手数料以外の費用の有無もあわせて聞いてください
- 利用規約と契約書。サイト上で読めないので、契約前に取り寄せます
- 売掛先が払わなかったときに自分が負担するのか。償還請求権の有無が公開情報から分かりません
- 債権譲渡登記を行うかどうか。記載がないので、行う場合の費用負担とあわせて確認します
- 回収金を送金する期限と、遅れた場合の扱い。2社間では自分が送金します
- 買取希望額が10万円以上か。原則10万円からです
- 複数社で見積もりを取る。手数料が公表されていない以上、他社の見積もりがないと水準を判断できません
手数料の見方は手数料の相場の見方、会社選びの順番は会社の選び方7つにまとめています。
向いているケース
向いているのは、10万円以上の請求書があり、スマホだけで手続きを済ませたい事業者です。注文書の段階でも申し込める点、成因証書を用意できれば書類が4点で済む点、クラウドサインで契約できる点は、オンラインで完結させたい人には合います。他社を利用中でも、売却していない別の債権があれば使えると明記されています。
確認が必要なのは、契約条件を事前に読んでから判断したい人です。利用規約が公開されておらず、償還請求権も債権譲渡登記も公開情報では分かりません。手数料の水準も、見積もりを取るまで判断できません。10万円未満の請求書については、公式に案内されている原則的な買取金額の範囲外です。例外的に対応できるかは確認できないので、希望する場合は事前に問い合わせてください。
当サイトで条件を確認したほかの会社には、手数料の上限まで公表しているところや、利用規約を全文公開しているところもあります。これは良し悪しの順位付けではなく、契約前に自分で確認できる情報の量が違う、ということです。比較してから決めてください。
このページの根拠
- PayTech 公式サイト(paytech-factoring.com)のトップページ、お問い合わせ、プライバシーポリシー。サイトマップに登録されているのはこの3ページです
- 会社概要(運営会社・所在地・電話番号・営業時間・定休日)はトップページ下部の会社概要欄、およびプライバシーポリシー第10条の問い合わせ窓口の記載
- 買取金額「原則10万〜最高で5000万円」はトップページのよくあるご質問。「売掛先の状況に応じて変わりますが」という前置きがあります
- 手数料6%・3%の2件はトップページの「お客様の声」に掲載されている事例です。当サイトが取引内容を確認したものではありません
- 概算手数料の1%・5%・7%・9%・11%は、シミュレーターの表示ロジックを調べて算出したものです。公式サイトが手数料として公表している数値ではありません。選択肢に設定された3つの数の合計で、3つとも1の場合のみ1に補正されます
- 「資金調達成功率 98.0%〜99.0%」はHTMLの初期値で、シミュレーターの実行時に「100 −(概算手数料)」の値へ書き換えられます。該当要素は「資金調達成功率」のラベルに紐づく 「id=”fundraising_rate”」 で、step.js が 「100 – percent」 を代入しています。実績の集計値ではありません
- 運営会社の法人番号・本店所在地・変更履歴は、国税庁 法人番号公表サイトの株式会社T‐Rise(法人番号 5030001166114)の記録(2026年10月19日確認)
- 利用規約、償還請求権、債権譲渡登記、手数料以外の費用については、公式サイトで記載を確認できませんでした(2026年10月11日時点。10月19日と21日に再確認し、公式サイトの記載に変化はありませんでした)
- 確認日:2026年10月11日(再確認 2026年10月21日)